柳原かこと(Kakoto Yanagihara)
書家、デザイナー
京都府在住
東京学芸大学 教育学部 芸術スポーツ文化過程 書道専攻卒業
資格:毛筆書写検定1級 香瓔会師範
受賞歴:日本武道館賞
愛媛県今治市に生まれる。
ピアノやお箏、英語などの習い事を幼少期からしていたが、書道は小学校2年生の時にはじめた。
地元の中学・高校に進学。高校では書道部の部長を1年生の時から3年間務めた。
大学では書道を専攻。多岐に渡る表現を学び、色々な作品づくりを経験する。ちなみにこの写真は「地」という文字を書いたもの。仕上がりにこだわるあまり、たくさんの種類の墨をまぜたり、宿墨(擦った墨をしばらく日数をおいたもの。)をつくったりと、とにかく墨に関する研究を重ねた作品として、私の書道人生において多いに研究材料となった。
大学を卒業後はとあるメーカーに正社員として就職。商品開発部や営業部を経験。
北陸からスタートし、東京、大阪でも勤務。就職先での取引先として、GTS株式会社(※1)代表時武氏と出会い、「こんな漢字を筆で書いてくれないか」という依頼を初めて受ける。
この出会いをきっかけとして、2020年6月、達筆.comという屋号を以って個人事業主に。
2020年7月、「達筆ちゃん」というハンドルネームでSNSでの活動をスタートし、現在に至る。
※1 GTS株式会社。京都のコンプリートカーブランド「トミーカイラ」の正規拠点。
制作実績
八海山様 / 店舗屋号
日本酒メーカー「八海山」の運営する施設の1つ、「魚沼の里」にある「リカーショップ猿倉山」の題字を作成しました。
このリカーショップは「猿倉山」という山の近くにあります。この山の付近には名前通り猿をはじめとして野生動物が多く生息しています。実際に現地に足を運びイメージを膨らませ、野生の力強い感じを表現できるよう、書体や書風の選択を行いました。
トミーカイラ様 / プロダクトデザイン(写真変更)
京都から世界に発信するオリジナルスポーツカーというバックグラウンド、その世界観を表現するにあたりプロダクトデザインとしての「書」を担当致しました。
「葵」のこだわり
左側の車のボンネットの文字は「葵」です。
5月に京都で例年開催される伝統的なお祭り、葵祭の「葵」に由来してこの文字を貼るということと、スポーツカーに貼るということもあり、爽やかな感じをイメージしました。
かすれさせた部分でスピード感・爽やかさを演出しています。
また、京都の伝統的なお祭りということを考慮して、線と線とのつながりや最終画の少しゆらいでいる部分などで、落ち着きや風格のある感じも同時に演出できるよう制作しました。
「悠」のこだわり
左側の車のボンネットの文字は「悠」です。
古から続く京都の悠久の歴史と、これからもその歴史が未来へ受け継がれていくことを願う文字として、この「悠」という文字を書いてほしいという依頼でした。
伝統や歴史を重んじるということを重点視し、不必要にはねる表現や装飾的すぎる表現はしていません。全体的に次の画へ移るときの流れを意識して書いています。「心」の部分の2画目では懐を広く取り、「悠久」や「はるか」をイメージするゆったりと威厳のある感じを演出できるよう制作しました。
京都はんなりチャンネル様 / チャンネルロゴデザイン
京都を中心とした様々なイベント情報と、車関係とカメラ関係の動画をはんなり紹介していくYouTubeチャンネル「京都はんなりチャンネル」のチャンネルロゴを作成しました。
まず、横書きであることと柔らかな感じで、とのご依頼から、書体や文字組の異なる5つの案をご提案させて頂きました。その中から、文字組は④のような感じで、大まかに②や③の「はんなり」の部分、③の「京」④の「都」や「チャンネル」の文字がイメージに近いとのことでしたので、そのご意見をもとに完成形へと近づけて行きました。
「はんなり」という言葉のイメージにふさわしく、やわらかで上品なロゴに仕上がりました。
トミーカイラ様 / ロゴデザイン
海外に向けた商品に使用するロゴとして「魂」という文字でロゴデザインを作成しました。
トミーカイラのプロダクトイメージやレーシングスピリットを意図する「魂」という文字ということで、力強い感じを表現しました。
特に偏の2画目から3画目、つくりのはねの部分に筆圧をかけ、ごつごつとした雰囲気を演出しています。硬い毛質の筆と、かすれを出しやすい紙を使用することで、よりいっそう力強い表現を可能にしました。
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